山種美術館

山種美術館で開催されていた「日本画の挑戦者たち」という展覧会を観てきました。ちょうど、小林古径の「安珍清姫」の連作が全て展示されていました。小林古径の故郷は新潟県上越市です。そこにある高田公園に小林古径の東京での住居とアトリエが移築されています。私自身が上越で過ごしていた頃、住居とアトリエには入った事があったのですが、作品をちゃんと観たことはありませんでした。10年越しで会えたなと感慨深い気持ちです。
住居とアトリエのある敷地は綺麗に整備され趣きのある庭になっています。その庭で小学生と追いかけっこをしてしまい通りすがりの地元の方に怒られた事を思い出します。つい走りたくなるような気持ちの良い庭でした。

連作に戻りますと、最後の桜の木の絵の花のプックリと盛り上げられた絵肌が好きだと思いました。墨で描かれた清姫の髪はテカっていました。こういう事に気付けるのが実物の良さだなと思います。

この展覧会では岩橋英遠という作家さんの「暎」という絵が一番好きだと感じました。正直、題名の読みにいまいち自信が持てないです。名前は「えいえん」と読めばいいみたいですが、題名は「あき」なのか「えい」はたまた「は」とか?でもいい絵だなーと思いました。