ラファエル前派展

  明けましておめでとうございます! 

 Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「英国の夢 ラファエル前派展」へ行ってきました。岩井綾女です。

 元々、エドワード・バーン=ジョーンズ、オフィーリアのジョン・エバレット・ミレイ、ウォーターハウスが好きでした。ある日、彼らはラファエル前派に属していると知りました。今回の展覧会の開催を知ったときは、すごく気持ちが高まりました。

 以前、バーンジョーンズ展が三菱一号館美術館で開催された時もかなり楽しかったです。いばら姫(絵の題名)最高ーーーーー!!と思いました。

 でもまだ居ました、ローレンス・アルマ=タデマの作品でした。小さい作品なのですが、隅々までしっかり描かれていて隙がありません。何といっても絵肌(絵の表面の凹凸)がツボでした。《打ち明け話》の白い花の花びらと葉の凹凸がその形に合わせて絵の具が盛ってあるんです。輪郭が一定に盛られているのではなく、花びらや葉のふくらみに合わせてです。《お気に入りの詩人》は横になって腕を投げ出している女性のブレスレットの凹凸。丸いブレスレットの玉が奥行きに合わせて描かれていて、まるで、アルマ=タデマが女性の手首にブレスレットを通してあげるように描いているんです。《彼がいるわ!》は窓から見える建物の格子が盛り上がっていました。遠景なのに絵の具を盛り上げちゃうんですねステキです。

 遠くも手前も関係なく画面全部にしっかり絵の具をのせている。その上さらに絵の具を盛るところ盛ってくる。まるで工芸品みたいでした。どのくらいの時間で描くのかな…。( ;∀;)鬼速かったりして…。でも、ミレイがオフィーリアとか描いてるとき、細密すぎて一日にコイン一枚分しか進まなかったってどこかで見たような気がする。やっぱり細密だと時間かかるんじゃないかな。工房とかで弟子にある程度描かせて仕上げだけ描いていたとしたらそんなに大変じゃなさそうだけど、一人で描いてたとしたら大変だろうな。でも、楽しかったのかもなー。

 巧いってそれだけで正義だ…。と思いました。もちろん、巧ければ全部いい絵になるわけじゃないんだろうけど。

ジョン・エヴァレット・ミレイ《ブラック・ブラウンズウィッカーズの兵士》に描かれた恋人のスカート、巧かったーです。ドアは描いてるのかな?ちょっと作品が大きくて反射で良く見えなかったけど、意外と薄塗りなんじゃないかな?分からないけど。描くところグッと描く感じかな?と思いました。

 エレノア・フォーテッスク・ブリックデール《小さな召使(乙女エレン)》植物すごかったです。どう描いてるのかなと近づいてみると、あー描いてるんだな描いてる描いてる。と思いました。とにかく描いてました。手数。

カタログとポストカード買いました(*´ω`)♪

でも、印刷になるとどれもうっすら黄みがかった感じに見えました。現物の作品は、植物の緑がもっと青みがかった感じで、人物の肌ももっと白く透き通っているように見えました。もしかしたら、印刷物で青みを出すのって難しいのかもしれません。やっぱり実物はいいなーって思いました。何より物質としての存在感は、印刷物よりも多くの事を教えてくれます。あー、もう一回行きたい。

ウオーターハウス 展覧会チケットより
ウオーターハウス 展覧会チケットより

それと、展覧会チケットやカタログの表紙にもなっているウォーターハウスさんですが、思っていたより筆跡が荒くてビックリしました。今回はそういう作品だけが来たのかも知れませんが、印刷物で見ていたよりずっと筆跡が目立つ。今回来ていない作品はどうなのか他の作品も見てみたいなーと思いました。

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コメント: 4
  • #1

    矢澤 (日曜日, 03 1月 2016 22:16)

    「印刷物」に拘りすぎです。「本物」は視えるはずだし、それぞれのなかで
    わかったり、価値観に陶酔してれば それでいいんじゃないでしょうか。
    「巧い」とか「いい絵」とは、観るサイドの自由な個の本質と、美観や文化度
    の尺度で決めることだと思います。いい意味で “生命線の相性”ですね ♪



  • #2

    岩井綾女 (日曜日, 03 1月 2016 23:21)

    矢澤 様

    コメントありがとうございました。
    今まで印刷物のおかげで、様々な絵を知ることができその絵に感動して来ました。印刷を否定する気はありません。
    あくまで、これは私の感じたことを書いています。ここに書かれたことが正しいわけではありません。私という人間がどのように捉えたかという事を楽しんで頂ければ幸いです。
    コメントありがとうございました。

    岩井綾女

  • #3

    さとみ (金曜日, 04 3月 2016 01:17)

    2回目は行かれましたか?
    最終日目前にして昨日行ってきました(*^_^*)
    私は美術を何も学んでいませんが
    率直に「いい!!感動~!!」と鳥肌がたちました。
    特に引き付けられたのは
    ローレンス・アルマ=タデマ《お気に入りの詩人》でした。
    柔らかな体の線、肌質、布の透け感、大理石もなにもかも
    とにかくスゴイですよね。
    綾女さんがおもわず興奮してしまう姿
    好感がもてました~

    作品は私の好みにかかわらず
    実物を一つでも多く目にやきつけたいと思い
    美術館に行ってます。
    次はボッテチェリ展にいってきます=33

  • #4

    岩井綾女 (金曜日, 04 3月 2016 16:04)

    さとみ様

    コメントありがとうございます。
    ラファエル前派よかったですよねー。《お気に入りの詩人》ほんとに感動モノでした。
    そうですね!次はボッティチェリ展ですね!私もそのうち行って参ります。
    美術館に行くっていい時間ですよね。ボッティチェリ展に行ったらまたここで私的な感想を上げたいと思います。

    岩井